しんしつちゅうかくけっそんしょう 
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心室中隔欠損症

心臓のきほん

心臓の4つの部屋とその役割、どのような順序で血液が体を流れているのか?などについての動画です。

病気のことを知る前にご覧ください。

心室中隔欠損症について

心室中隔欠損症は、先天性心疾患の中では最も一般的な病気の一つです。
健診などの時に心臓の雑音で気づかれることが多いです。

日本小児循環器学会 心室中隔欠損症

日本小児循環器学会 2016年 新規発生先天性心疾患・希少疾患サーベイランス調査結果より

心室中隔欠損症がどんな病気なのか、まず動画をご覧ください。

どんな症状がいつ出るの?治療のタイミングは?

同じ「心室中隔欠損症」でも、穴の大きさによって症状が出る時期が全く違います。

また、穴の大きさによって治療のタイミングも違いいます。

日本小児循環器学会 心室中隔欠損症
穴が小さい場合

穴が小さい場合は、穴を流れる血液の量は少なく、ほとんど症状がないこともあります。また、とても小さい場合は自然に閉じることもあるため、大きくなるまでしばらく様子をみることもあります。

ただし、心臓の穴の場所などによっては、小さくても手術をしたほうがよい場合もあります(大動脈弁の変形がある時など)。

日本小児循環器学会 心室中隔欠損症
穴が大きい場合

穴が大きい場合は、赤ちゃんの頃から、ミルクがたくさん飲めない、体重が増えない、元気がないなどの症状が出ます。
血圧が高い左心室と、血圧が低い右心室の間に穴があいていると、穴を通って左心室から右心室へと血液は流れ、流れる血液は穴が大きいほど多くなります。増えた分の血液は、右心室 → 肺 → 左心房 → 左心室と流れるため、特に「肺」と「左心室」に負担がかかります。

日本小児循環器学会 心室中隔欠損症

肺にたくさんの血液が流れ過ぎると、肺の血管が傷んで「肺高血圧」という状態になります。ただし、早めに手術をすれば、肺高血圧はよくなることがほとんどです。

左心室にたくさんの血液が流れすぎると、左心室がだんだん疲れて「心不全」になります。

穴が大きいほど「肺高血圧」や「心不全」になるため、早めの手術が必要です。

治療の方法は?
日本小児循環器学会 心室中隔欠損症

パッチ閉鎖

あて布(パッチ)をあてる

心室中隔欠損症は、心房中隔欠損症や動脈開存症のようにカテーテルでの治療は難しく、手術で穴を閉じます。基本的には、穴にあて布(パッチ)を縫いつけることで穴をふさぎます。

※ 心臓の手術の流れについては 「心臓手術の流れ」をごらんください。

治療の後は?

適切な時期に手術をした場合、ほとんどの人がほぼ普通の人と同じように生活できて、運動などの制限もなく、薬を飲み続けることもほぼありません(あくまで病状によって異なります)。ただし、穴が大きく、肺高血圧や心不全の状態が長く続くと、手術の後も症状が残ることがあります。病状はそれぞれ異なるため、よく主治医の先生の話を聞いてください。

日本小児循環器学会 心室中隔欠損症

心室中隔欠損症の手術後の人や、とても小さい穴なので「手術は必要ない」と言われた人の中で、時々大きくなった後や大人になってから「感染性心内膜炎」になることがあります。血液にたまたま入った細菌が心室中隔欠損症にひっかかって、高熱が出たり、脳梗塞のような症状が出ることがあります。また、心臓の中に細菌のかたまりがついてしまった場合は、手術が必要になることもあります。

そして、血液に細菌が入るきっかけで最も多いのが虫歯です。心室中隔欠損症の手術後の人や、小さな穴で手術は必要ないと言われた人は、定期的に歯科にかかって虫歯にならないようにしましょう(→詳しくは「感染性心内膜炎」へ)。

 

また、ずっと元気でいられるように、通院や内服の継続が必要な場合は、必ずきちんと病院にかかるようにしましょう(→詳しくは「なぜ定期受診が必要?」)。

あなたにとって最もよい治療法を、

主治医の先生とよく相談して決めましょう。

日本小児循環器学会 心室中隔欠損症